■ひまわり型風力発電機のしくみを説明します。

正面から見たところ 風車を正面から見たところです。風車の直径は70cm、厚さ4.5ミリのシナベニヤの羽根が8枚付いています。
側面から見たところ 使用している発電機は、ハブダイナモと呼ばれるタイプの発電機で『DH-2N30J』(シマノ)です。風速3m/s弱で、毎秒2回転(120rpm)して、2.4wの出力を得ることができます。
背面から見たところ 後ろから見ています。
中心にある6ミリのシャフトを軸として風上に向かって回転することができます。
(※以降、風に向かって方向を変えることを、翼面の回転と区別するために『向転』と表記します)
シャフトから抜いたところ シャフトには差し込んであるだけなので、簡単に外すことができます。ですので台風や強い風のときや、長い雨が予想される時には、外して安全な場所に退避させましょう。それにしてもただ、差し込んであるだけなんて少々不安に思う方もおられるでしょう。でも今までにかなりの強風に煽られたときも抜けたことはないんですよ。
ヒンジとシャフト部の拡大 風車中央部の拡大です。6ミリのシャフトの3センチほど左側に発電機の軸が取り付けられています。尾翼はシャフトの右側にプラスティックのヒンジ(蝶番)で支持されているのが判ると思ます。ここがこの風車の重要なところで、強風のときのブレーキの役目と発電時の騒音を抑える働きを持っています。
ヒンジが斜めに取り付けられているため、尾翼は自重によって右側に開こうとします。その開こうとする力をテグス(釣糸)で、(この写真で)少し右側に開いた状態になるように留めています。
上から見たところ 上から見たところです。尾翼が右に開いているのがよく判ります。風車が受ける風の抵抗で発電機の部分は(シャフトを中心に)左に向転しようとしますが、もともと右側に開いている尾翼が、風車を右に向転させようとするため、これらの力が打ち消しあって釣り合います。
ファーリング状態 強風の時は風の抵抗も増えますので、左に向転しようとする力、右に向転しようとする力が、それぞれ強くなります。その結果自重によって開いていた尾翼が押し戻され、左の画像の状態になります(風はこの画像の上方向から吹いている状態)。
風車の翼面は風に対して斜めの方向を向くことになり、翼面の回転が上がり過ぎるのを防止します。

静止画像と文字の説明だけでは、なんだかよくわかりませんが(笑)動画を見ていただけると、その動きが良く判ると思います。
動画のフレームレートの関係で、風車の回転が止まっている様に見えますが、実際には勢いよく回転しています。
風は画面の奥からまっすぐに吹いています(草のなびき方を見てください)。尾翼が折れ曲がると同時に風車の翼面が左に向転しているのが判ると思います。

それから、尾翼の接続に使用しているプラスティックヒンジが、発電機の振動に尾翼が共振する事を防ぎ、騒音を押さえることにも一役買っています。
左の画像は試作中のもので、プラスティックヒンジが付いていないタイプのものですが、相当ひどい騒音が聞き取れると思います(パソコンのボリュームにご注意を)。



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